最終更新日 2021-03-22 by smarby編集部
みなさんはバースプランを書いたことがありますか?そもそもバースプランってどんなもの?いつ書くの?と疑問に思う方もいるかもしれません。
この記事では、筆者の体験談をもとにバースプランとは何か?どうやって書くのか?など、実例を交えて説明します。
バースプランに興味があるという人は、ぜひ参考にしてくださいね。
Contents
バースプランとは?

バースプランとは、産院から妊婦さんに向けて「赤ちゃんを出産するときにどうしたいか?」を確認するものです。
医師や看護師、助産師らの連携を深めるほかに、妊婦さん自身が出産に対して実感をもてる、前向きに「自分がどうしたいか?」に向かい合えるというメリットがあります。
産院によっては立ち合い出産を受け付けていない、出産時の撮影は禁止など制約がいくつか設けられています。
産院は医師との相性のほか、「出産時の希望は叶うか?」などを基準に選ぶと後悔が少ないでしょう。
ではどのようなバースプランを書くと、安心で満足な出産が迎えられるでしょうか?順に書き方を追っていきます。
【先輩ママが教える】バースプランを書いた方が良い理由

これは筆者の経験上の話になりますが、バースプランを書いた方が良いと思う理由は大きく3つあります。
1.バースプランを書くことで出産への意識付けができる。
可能な限りパパと一緒に考えて、一緒に作ってほしいです。出産はママだけ頑張るものではないと思います。パパにも意識付けをしてもらいましょう。
2.産院に自分の気持ちを明確に伝えられる。
バースプランでは希望を伝えるだけでなく、その希望を書いた理由まで書くことができます。明確に伝える事が可能なのです。
3.これは嫌だと思うことも正直に書ける
自分の中で、これだけは絶対に嫌だということを言葉に出して言えなくても不思議とバースプランには正直な気持ちが書けます。
筆者にとってバースプランの内容を考えることで気持ちの準備をしている感覚でした。また、バースプランを書いて良かったこともたくさんありました。
出産は全て同じではないので、二人目以降の出産でもバースプランはぜひ書いてほしいと思います。
バースプランにはどんなことを書くの?

では、実際にバースプランにはどんなことを書くのでしょうか?大半の産院ではバースプラン専用用紙があり内容にそって記載します。
項目は以下の4つが盛り込まれていることが多いです。
自作する場合でも4項目を参考にしてみてください。
1.入院中の過ごし方について
まず入院中の希望で忘れて欲しくないのは部屋の種類です。大部屋か?個室か?は明確に書いておきましょう。産院によっては大部屋でも2人部屋4人部屋と部屋の収容人数が違うケースもありますので、その点も確認しておきましょう。
経産婦の方は前回のお産を参考にして部屋の種類を決めると良いでしょう。例えば、上の子が面会に来る場合は個室を利用するなど、周囲に気兼ねなく過ごせる環境も準備しておくのがおすすめです。
産院で対応してくれるエステやマッサージなどの有料サービスを利用したい場合もバースプランに盛り込んでおきましょう。
2.分娩方法について
分娩方法には、経膣分娩、帝王切開、無痛分娩、和痛分娩などがあります。それぞれの違いを自分がきちんと理解したうえで決めておきましょう。
周りの意見も大切ですが身体的な制限がないのであれば自分で決めるのが一番です。妊娠や出産の状況によっては希望が必ずしも叶うとは言えませんが、希望は〇〇分娩と明確に意思表示することはとても大事です。
立ち合い出産に関しては、誰が入ることができるのか?をきちんと把握しましょう。コロナの影響でそもそも立ち合い出産自体できないという産院も増えています。その場合、ひとりで出産を乗り越えるためにどうしたいのかなども記しておきましょう。
また、コロナの影響以外にも産院の規則でパパだけに認められ、それ以外の方は実母であっても立ち会えない病院もあります、その点は事前に確認しておきたい部分です。
3.陣痛中の過ごし方について
出産時間の目安は初産で12~15時間程度、経産で6~8時間程度です。ただし、あくまでも目安なのでそれよりも短い人も長い人もいます。
陣痛中に、アロマや音楽を利用してリラックスしたい、マッサージをお願いしたいなどやってほしい事を思い浮かぶだけ書きましょう。全てがかなわなくてもその中で優先順位をつけて、できることは採用してもらえます。
また、陣痛時間が長くなりすぎた時には陣痛促進剤を使用してほしい、または使用はなるべく控えたいなど、ドクターに判断をゆだねるだけでなく自分の率直な気持ちを伝える事も大切です。
4.入院中の育児への考えと希望について
出産は想像以上にダメージが大きく産後の身体疲労はピークに達しています。出産後は精神的にもかなり疲れているので、まずは回復する事を優先したいのが本音です。自身の疲労と赤ちゃんのお世話のためデリケートな時期になるので育児方針や希望について記載しておくと安心ですよ。
例えば、母乳優先にしたいのか?粉ミルクメインでいくのか?身体回復を優先したい場合は、母子同室でも夜間だけ赤ちゃんを預かってもらうのがよさそう?など一通り想像してみましょう。
まずは産院の規則や方針も事前に確認したうえで、自分が希望する内容を記載してみましょう。
納得できるバースプランを書くポイントとコツは?

ここからはバースプランを書くポイントとコツをご紹介します。バースプランを書く準備中の方には特にチェックして欲しい項目です。
ポイントを押えて、自分も家族も満足できるバースプランを作っていきましょう。
医療スタッフに伝わるように具体的に書く
バースプランを書く際は、自分のストレートな思いを伝えることが一番大切です。「こんなことまで書いたらどう思われるかな?」「お医者さんや看護婦さんに申し訳ないな」など、医療スタッフに遠慮した書き方をする必要はありません。
医療スタッフも、きっとあなたの要望や思いを知りたいと思っているはずです。回りくどい書き方では上手く伝わりません。手紙を書くようなつもりで、自分の言葉で気負わずリラックスして書くようにしましょう。
心配事や不安があれば伝えておく
マタニティブルーと言う言葉があるように、出産前はナーバスになってしまうことも少なくありません。
もし、心配事や不安があるなら些細なことでも医療スタッフに伝えておくと安心です。そうすることで、自分ひとりで悩まずにリラックスした状態でお産に臨めます。
やりたいことの優先順位を付けて書く
バースプランに書いた内容の中で、自分が最も優先したいのは何かをはっきりとさせておくことも大切です。書いたことがすべて叶えられれば一番なのですが、事情によってはすべて叶うとは限りません。「一番優先したいことは~です」と優先したいものが分かるような書き方をしましょう。
優先順位を付けて書くことで、医療スタッフに思いが伝わりやすいのはもちろん、自分自身の考えを整理することもできますよ。
出産経験がある人は前回のお産についても書いておく
出産経験がある人は、前回のお産で気になったことや後悔したこと、良かったことなども書いておきましょう。医療スタッフも「前回のお産について知っておく」ことでお産に向けて準備や確認をしやすくなります。
例えば、「前回は~だったけど、今回のお産は~にしたい」など、簡単に書いておくだけでもスムーズに自分の要望を理解してもらえるでしょう。
最後は医師や看護師の判断に任せる!という姿勢が大切
バースプランでは、自分の思いを伝えることが大切ですが、すべてが思い通りにならないこともあります。一番大切なのは、もちろん無事に出産を終えることです。
たとえ自分の思いとは違っていても、最終的に医師が必要だと判断したことにはしっかりと従う姿勢でいましょう。その思いや姿勢もバースプランに書いておくといいですね!
バースプランの記入例をご紹介!

ここからはバースプランの記入例について具体例を紹介します。
出産まで、陣痛中、出産後と大きく3つの項目に分けました。バースプランを書き直す場合にも漏れがないか確認に使っていただけると思います。
1.バースプラン記入例【出産までについて】
・家族でマタニティ教室に参加したい
今の時代の出産や育児を親世代にも理解してほしいとおもっている方はたくさんいるでしょう。昔との違いなど話してほしいと思っているけど言いにくい方はバースプランに書いてみましょう。
・無痛分娩を希望する
無痛分娩に関しては対応している産院に限っての話となりますが、希望する方はバースプランにもきちんと書いておきましょう。
「とにかく痛いのが苦手。」など無痛分娩を選択した理由なども明確に書いてあれば尚いいでしょう。
・自然分娩を希望
自然分娩を希望しているので薬を使うことは避けたいなど明確に希望を書きましょう。陣痛誘発剤もギリギリまで使わない方向でお願いしたいならバースプランに書いておくことをおススメします。
・立ち合い出産を希望
パパの立ち合いを希望しているけど、仕事で間に合わずパパが立ち合うことが難しくなってしまったということもあるかもしれません。そのようなケースに備えて「実母の立ち合いを希望します」というように代替案がある場合も必ず書いておきましょう。
また、今はコロナの影響で立ち合い出産が出来ない場合があります。リラックスしてお産に臨めるように「好きな音楽やアロマを準備したい」などの要望も書いておくと安心です。
・出産時の体勢について
楽な姿勢をいろいろと試したい、座位分娩したいなど体勢についても希望を書いておきましょう。併せて、腰痛がある方や坐骨神経痛がひどいなど普段困っていることも書き添えておくと安心です。
出産までのバースプランの書き方としては「出産直前に決めることが不可能な内容」を書くと考えてみてください。そうすると自然と出てきます。
事前に決めておくことで安心して出産を迎えられますので、思いつくことはどんどん書き出してみてください。
その際に代替案がある場合は添えておくと直面してもあわてません。
2.バースプラン記入例【陣痛中について】
・LDR室の利用希望
陣痛から出産後の回復時間まで同じ部屋で過ごせるLDR室を利用したいと希望する人はとても多いです。
産院もLDR室を使うようにしてくれますが、利用を希望していることをしっかり伝えておくといいでしょう。
・陣痛中の過ごし方の希望
陣痛時にはCDをかけたい、アロマオイルを持参したい、お気に入りのクッションを持ち込みたい、DVDがみたいなど、自分で持って行きたいものがある人は是非書いておきましょう。
・テレビ電話を繋ぎたい
事情があって立ち会えない場合、テレビ電話をつないで励ましてもらいたいと考える人もいます。とくに、最近はコロナの影響で立ち合い出産ができないケースが多いのでテレビ電話を利用するのはおすすめです。テレビ電話をつなげば、立ち合い出産ができなくても近くにいてもらっているような気持ちになりますよ。
また、遠く離れた場所に住んでいる身内でも、テレビ電話であれば即時につなぐ事ができます。「誰とテレビ電話をしたい」とバースプランにはっきり記載しておきましょう。
ただし、病院によって、利用できるデバイスや環境が違うので事前に相談しておくと安心です。
・陣痛から出産までビデオ撮影をしたい
陣痛が始まってから赤ちゃんが生まれるまでを撮影して残しておきたい人も多いはず。
撮影機器の持ち込みに制限が有るのか?なども確認しておきたい部分なのでバースプランに書いておきましょう。
・家族みんなに励ましてほしい
産院によっては、出産時の立ち合いができるのはパパだけで、それ以外は実母でもダメという場合もあります。また、すでにお話したようにコロナの影響でそもそも立ち合い出産ができないことも少なくありません。
でも、出産時の立ち合いは無理でも陣痛時には側にいて励まして貰えたら頑張れますよね。陣痛中についてはとにかく少しでも快適になることを考えて欲しいです。
お気に入りの物を持ち込む、好きな香りに包まれる、大好きな音楽で一呼吸できる環境を作るなど自分本位で考えてOKです。
普段から自分が好きな物や好きなことを書き出してみます。その中で陣痛中にも活用したいものを厳選しましょう。
3.バースプラン記入例【出産後について】
・面会の場所を確保したい
家族が面会に来ても周りに迷惑をかけないように個室に入院したいという人も多いのではないでしょうか。
個室に入れない場合は面会する場所を提供してもらえるのか、その場合は利用料金が必要か、など事前に確認しておくと安心です。
・入院中はパパ以外のお見舞いを断りたい
最近は、コロナの影響でそもそも身内以外のお見舞いはできないという産院も少なくありません。また、お見舞いが認められていても、「コロナも心配だし入院中にお見舞いに来られるのはちょっと…」というママも多いはず。
パパ以外の人がお見舞いに来たら断ってほしい、お名前と連絡先を先方に聞いて欲しいなど、断った際の対応をどうして欲しいのかも記載しておきましょう。
・仕事の都合でパパがくるのが面会時間外になる場合
仕事の都合で面会に来られる時間が22時頃になりそうなので、出勤前に寄るなら朝何時であれば大丈夫ですか?など教えて欲しい事が有れば書いておきましょう。
・産後の母子同室の選択
産後、母子同室が選べる産院の場合は、母子同室にするのか?母子同室の場合いつからスタートするのか?を事前に決めておくとスムーズです。
体調次第で予定通りにはいかないかもしれませんが、ある程度決めておくことで産後のスケジュールも組みやすくなります。
・母乳育児に対しての希望
母乳育児に関しては自分の考えをきちんと出しておくことを強くお勧めします。
母乳だけでなく、ミルクも飲めるようにしたい。哺乳瓶を使って飲めるようにしたいなど明確な方向が決まっているならはっきりと書いておきましょう。
産後は身体的にも精神的にもセンシティブな時期であることは間違いないです。過剰な負担を感じないようにするためにも、バースプランを通して自分をいたわる方法を考えてみてください。
自分にとって、何が大事で何を優先するべきなのか?を事前に確認しておけばとても楽ですよ。
バースプランをしっかりつけて出産に備えよう!

ぜひ家族と一緒にバースプランを考えてみてください。きっと妊娠や出産への理解が深まることでしょう。そして、自身の希望をしっかりと伝える事で出産に対する不安を解消できますよ。
この記事がバースプランを考える方の参考になれば嬉しいです。